今朝は薪割り。
夏は太陽熱でお湯を沸かせるので、風呂は沸かさなくても熱湯が屋根から降りてくる。
けど、今週末辺りから日が陰るらしいので、追い焚き用の薪を用意しておく。
赤松は割りやすいんだけど、ちょいちょい節があって思うように割れない。
角度が悪いと打ち下ろした斧が跳ね返される。
慎重に節の方向を見定めて、少しずつ崩してゆく。
そんなことをしながら思う。
人間も、自然には逆らえない。
ものを作るというのは、必ず自然から得た材料を使い、その性質に逆らっては何もできない。
例え化学製品でも、元々の自然物質の性質を利用したものであって、生来の性質に沿った使い方をしないと、必ずどっかでしっぺ返しをくらう。
小学生の息子がマインクラフトが好きで、色んな建造物をあっという間に作ってしまう。
その感性に感心する。
デジタルというのも、イメージを手早く形にするという面では、ある程度情操教育に役立つのかも知れない。
その息子が、「刀を作りたい」と言って、アルミホイルを握り固めて火に焚べて、金槌で一生懸命叩いていた。
「そんな程度の温度では解けないし、アルミは鉄にはならないよ」そう一応言うけど、やってみて上手くいかないというのは凄く大切なこと。
マンデラ氏だったか、「世の中には成功と学びしかない」という言葉がある。
思ったのと違う。上手くいかない。→「なぜ?」
ここから学びが始まり、全ての素材に独自の性質があることを「体感」してゆく。
私に限らず、モノ作りを長くやってる人間は、扱ってきた素材の性質を身体で覚えている。
その素材で可能な表現に収めたり、もっと表現するには、どんな工夫をすればよいかと試行錯誤したり。
その間で揺れながら、まだまだ学びは続いていく。
学校の勉強にも、そんな視点からのアプローチを加えられたら、もっと楽しくなるだろうなあ。